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玉川麻衣の作品、日記、展示等のお知らせです。  新しい作品はカテゴリー「ペン画1」に入っております。 個展 7月:八犬堂ギャラリー(京橋) 10月:ストライプハウスギャラリー(六本木)
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(制作中は、興奮から眠りが浅くなるのか、妙に鮮やかな夢を見ます。
夢を元に、多少創作して遊んでみました。漱石「夢十夜」のまねっこです。
過去のはカテゴリー「短文」に入ってます)

最近見た夢三つ。


「文章題」

制作が思うように進まないためなのか、「数学の小テストなのに勉強していない」という夢を見た。
文章題は、「空港内のXを探すために有効なのは、望遠鏡かチョコレートか。◯◯の数式を用いて答えよ」というものだった。

解けなかった。



「鶴銀杏」

夢を見た。

とある神社の鳥居近くの蕎麦屋で友人と話していた。
その神社にお宮参りをすると、産衣を授与されるのだそうだ。
産衣には鶴の下に小さい楕円を散らした紋が入っている。楕円は銀杏(ぎんなん)。


産衣が着られなくなったら神社に返納してお炊き上げをするのだけれど、火にくべると紋の銀杏がぽんぽん音を立てて爆ぜるのだそうだ。
銀杏は赤ん坊の病気や災難を引き受けて封じていたらしい。
それを焼くことによって丈夫な子に育つのだとか。

銀杏の塩炒りで飲酒したいな、と思いながら聞いていた。


「狐の仔」

夢を見た。

狐の赤ん坊を三匹預かっていた。
真っ白でふわふわで所々薄桃色の皮膚が透けて、目も開かず、頼りなくもぞもぞと蠢いている。
指先に胡麻油を掬って鼻先に近付けると、器用に吸い付いて飲みくだす。私は順番に、休むことなく給餌していた。
もしこの仔たちを死なせたら、恐ろしいことになる。それ以前に感情として、無事に育てたかった。

ふと、これではカロリーばかりで栄養が足りないのでは、と不安になるが、背後の人物に「これでいい。これが現状における最善だ」と言われた。
私の背後には、影のような人物がひたりと佇んでいる。
そうだ牛乳を人肌に温めて与えてみようか。そう思った途端、背後の人物が「何と恐ろしいことを。それは一番してはならないことだ」と静かに声を荒げた。
狐の仔には、何を与えるかよりも何を与えないかが重要なのだそうだ。

仔狐たちは胡麻油を飲みくだす。時折吸われた指先がつきりと痛む。
心なしか足腰がしっかりとしてきたようだ。一匹が閉じた瞼を蠢かす。そろそろ開くのかも知れない。

ふと思う。仔狐たちは何を養分に育っているのだろう。
何かに思い至りそうになったその時、背後の気配が強張り、ひたりと寄り添ってきた。
そうだ。給餌をせねば。私に出来ることはそれだけなのだ。

私は胸の内に、冷たい塊が塞がるような感覚と、甘酸っぱくてくすぐったいような感覚、二つを同時に感じていた。
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うわぁ
僕も、その夢良く見るんです。

この単位を落としたら留年決定って
試験の日に全く勉強しないで登校している

友達はしっかり勉強してきている

うちには留年するお金もない

じゃ退学?

4年の最後の最後に中退?

だったら高卒の方がいい

でも、遅い

とにかく絶望感満載の夢です

狐の夢は、面白いですね。

僕も、生物の赤ん坊が良く出てくるかなぁ

それをなんか大事に守らなくてはいけない
でも、少しでも乱雑にすると死んでしまう
みたいな感じの

れんたろう 2017/04/09()04:07:50 編集
プロフィール
HN:
玉川麻衣
年齢:
46
性別:
女性
誕生日:
1977/05/08
職業:
絵描き
趣味:
酒、読書
自己紹介:
ペン画を制作しています。 詳しくはカテゴリー「プロフィール」よりご覧下さい。

連絡先→tamagawa10@hotmail.com
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