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玉川麻衣の作品、日記、展示等のお知らせです。  新しい作品はカテゴリー「ペン画1」に入っております。 個展 7月:八犬堂ギャラリー(京橋) 10月:ストライプハウスギャラリー(六本木)
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明けましておめでとうございます。
本年も精進いたします。
健やかで幸多い一年となりますように。




辰の子太郎とお母さん。昔大好きだったアニメ。

辰子姫と八郎太郎。辰子さんちょっと絡み酒。


昨年は、根の国から地上に帰還し 空を見上げるような年でした。
昨年のあれこれで弱った状態から個展を二つ…という試練の年だったのですが、おかげさまでどうにか無事開催…お客様に恵まれました。
皆様本当にありがとうございます。
ご覧くださる方、お買い上げくださる方、応援してくださる方々の存在があるから、描き続けることが出来ている。私も此処に存在している。改めて思いました。
頭がダウンすることが多く、お返事なかなか書かせていただけなくてごめんなさい
本年も精進いたします。
よろしくお願いいたします!
良い絵を描きたいなぁ
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個展「蒼炎抄」無事に終了いたしました。
ご来場くださった方、お買い上げくださった方、素敵なお土産をくださった方、素敵なお言葉をくださった方、お気に掛けてくださった方、皆様ありがとうございます!!
大きなパワーをいただきました。


作品に込めて目減りした魂は、作品をご覧いただき受け止めていただくと、プラスで還ってくるようです。
作品は、描き上げて、展示しご覧いただくことで 新たな生命が宿るように思います。
ご覧いただいて何かを感じていただけることはとても幸せなこと。解釈はそのすべてが正解であり、聞かせていただくと私も絵も育つように感じます。


今年は個展が二つ、しかも間が約二ヶ月!という私にとっては恐ろしいスケジュールで。
(今までは年末に、八犬堂ギャラリーとストライプハウスギャラリーで交互に開催させていただいていたのですが、双方のギャラリーの移転と昨年父が他界してバタバタした影響で、後倒し~延期~前倒しが重なりこんな事態に。
やぁぁぁ怖かったーー!!(;▽;) )
月のものが止まって爪と髪が脆くなり観葉植物が大方枯れる、というなかなかにサバイバルな日々であったのですが。
一昨年末に父に癌が見付かった頃から始まった一連の試練を、どうにかクリア出来たように感じます。
(試練…父の入退院と金銭問題、母の認知症、祖母の他界、父の介護~看取り~見送り手続きあれこれ、何故か人間関係の災難に巻き込まれて二度の引越し…そこから二連続の個展、というemoji
もう二度とこんなことはありませんように(;▽;) )


そしてお客様に恵まれていることを改めて感じ、制作の新しい扉が開いたのを感じます。
本当にね、個展会場でお客様にお会いするうちに自分がぐいぐいと元気になるのを感じました。
新しい絵たちが私の中で、描かれるのを今か今かと待っています。


今後の展示予定は、
11月半ばにグループ展
12月末~正月にかけてグループ展

次の個展は来年11月にストライプハウスギャラリーです。
諸々整えて精進いたします。
良い絵を描きますよーー!!

父の命日なので、父に纏わることいろいろ。


一年前の今日、正確には日付が昨日から今日に変わる頃、父が他界した。
一昨年の末に胃癌が見付かり、手術で除去したが5月頃に再発…最後は自宅で緩和ケアとなり私が腕枕をして看取った。
父に対する思いは複雑で。まだ整理しきれない。

母にとっては優しい、優しすぎるほど優しい夫であったと思うが。私にとっては。

父がいなくなって、私は人権を取り戻し、幾らか生きやすくなった。


父のこといろいろ覚書。


父の最期
腕枕をしてスプーンでスポーツドリンクを飲ませていたら、飲み込めなくなり…
顔を見たら、黒目が一瞬ぐいっと上に上がり、ゆっくりと瞼が閉じた。
荒かった呼吸がなくなり、胸に耳を当てると、早鐘のようだった心音が静まり おそらく最後の呼気の音が聞こえた
廃墟を吹き抜ける風の音のようだなと思った。



父を看取った経験から描いた作品。

F8「八百比丘尼」


癌の父を腕枕して看取った私は おそらく死に近寄り過ぎた。
今もまだ自分のどこか一部分が黄泉に触れているような心地がする。現世がどこか心許ないような心地がする。
なので魂の一部分を削いで黄泉に捧げ、残りの私はもう少し現世を生きようと思います。


F4「葬送-サロメ」



ふいに腕の中に出現した「死」が、何だか不思議で。描かずにいられなかった。
父を看取った後、初めて仕上げた人物と骨。
先ずは花を手向けることが必要であったのかも知れない。



SNSより抜粋。


2022/8/25
父の話しちゃう。

父の治療が緩和ケアに移行した。
元気な頃の父は嫌なやつだった。 借金して遊び回る。弱った人を見下す。母のことは大事にしたが私には掌を差し出して「お金」と言い容姿を貶した。
祖母の認知症からも母の認知症からも目を背けて私に押し付け、私が体を壊すと無視したり怒鳴ったり。


病気になった当初は妙に尊大で、神経を逆撫でされていた。
だけどある時、紙パックの苺ミルクにストローを刺して手渡した際、幼い頃に同じことをしてもらったことを思い出し。諸々の感情を一旦仕舞うことにした。

要介護となった父はしきりに「すみません」と繰り返した。「こういう時はありがとうでいいんですよ」と言うと、恥ずかしそうに「ありがとう」と言うようになった。
「どういたしまして」と笑顔で答えていたら、嬉しそうに「ありがとう」を繰り返すようになった。
父は今まで「ありがとう」の使い方を知らなかったのだろう。
私は父を憎まずに済みそうだ。


9/17



父は日付が変わる頃、私の腕の中で呼吸を止めた。 私は焼酎を飲みながら看取り、飲みながら描いた。


生々流転、此岸と彼岸のあわい、冥界など描いてきましたが… 父は私に 剥き出しの「死」そのものを見せてくれました。
骨格やら心やら、諸々削ぎ落とされて剥き出しになってゆく父は美しかった。



9/21
父を見送りました。 父の骨は綺麗だった。格好いい骨作品を描こう。

火葬場でめっちゃ観察して資料写真撮っちゃった。

またしばらく更新をさぼってしまいましたemoji
以前の記事に、作品を幾つか掲載いたしました。


日が経ってしまいましたが…
個展「常世の月」おかげさまで無事に終了いたしました。
ご来場くださった方、お買い上げくださった方、素敵なお言葉やお土産をくださった方、お気に掛けてくださった方、皆様ありがとうございます!!

昨年はいろいろ…本当にいろいろあったのですが、現世に戻って来られたのだな、という心地がしました。
作品をご覧いただける、お客様にお会い出来る、て本当に幸せなことですね。
魂が増え、私の中の絵が元気になりました。


さて。恐ろしいことにまた個展があります…!


玉川麻衣個展「蒼炎抄」
10/4~14
ストライプハウスギャラリー(六本木)





タイトルは…
自分の中に燃えるものを描きたくて、最初「荒魂」とか考えたのですが。
私の絵、ストレートに熱くはないかも。どちらかと言うと「秘めた熱」かも。。
そうだ。大好きな内田百閒の「青炎抄」…絵本「蒼い夜の狼たち」があるから「蒼」にしとくかな…
でこうなりました。


只今、龍と狼描いてます!
構図 構想は止めどなく溢れてくるのですが、体力 生命力の在庫がどれだけあるか、ですねemoji
頑張りますよ~~~

調べたら、初めて三峯神社に参拝してから今年で十年でした。
年に数回、境内から奥宮、表参道や境内の周辺を歩き狼図の取材をしています。
風景や空気が自分の内に浸透して狼の気配を感じられたらいいなと。
祈るような恋焦がれるような気持で歩き、描いてきました。


狼信仰を描くことは、その土地を描くことだと思うのです。
今はもういないニホンオオカミ。
現世でのあれこれを脱ぎ捨てて、魂とか精霊とかそうしたものになって、野山を自在に駆け回っていてほしいなぁ。
例えば山道で特別な風を感じる時、私たちは狼とすれ違っているのかも知れない。


私なりの狼のレシピは…
狼のイメージ+ニホンオオカミ+狼信仰+ロマン。
動物園で観察したタイリクオオカミの姿と動き、骨格模型、生態、
物語や伝承の中の姿、本に書かれたニホンオオカミ(生物学的特徴、目撃談から伺える人々の心の中の姿)、
その歴史、毛皮や骨等から受ける印象、狼信仰の概要・歴史、信仰のあった土地の歴史・自然(風景と五感で感じるもの、気配)、
護符や狛犬から伺える人々の心の中の大口真神の姿、

…このあたりをミックスして憧れと恋心、願いや理想を乗せた感じです。
夜の山…人の立ち入れない領域を統べる者、獣と自然神・精霊のあわい、夜の底の守護者、というイメージも持っています。


取材で得た情報を頭に、憧れを胸に山道を歩いていると、時折、脳裏に鮮やかな狼の姿…映画の予告編のような、毛の一本、息遣いや眼差しまでわかるイメージ…が見えることがあります。
このイメージを基に制作します。


(何度か、「見える」方(…霊感のある方?)に「リアルに描けている」と言っていただいたことがあります。「見える」方は、私が「絵描きの目」で見るものを肉眼で見ていらっしゃるのかも知れないな、と思っています。
私自身は霊感はないし、オカルトやスピリチュアル方面には疎く…「不思議なこと」は「あるのかも知れないね」という感じです。
この世には、知らないこと、理解・認識出来ていないこと、自分に見えていないものがたくさんあって、人それぞれに大切なものがあって、それらに敬意を払うことは 素敵なことだと思います。そうした処に「美」が宿ると思うのです。
畏敬は美しい)


三峰が背景の狼図二点

 



思えば、狼の制作を続けるうちに、嬉しい出会いがありお仕事をいただきました。
SNSで三峯狼の絵をご覧くださった寺崎美紅さん(絵本「蒼い夜の狼たち」原作・製作者)からご連絡をいただき、七ツ石山の狼信仰を描き始め、七ツ石神社再建プロジェクトに参加し…
それをきっかけに作品を知ってくださった方から怪談本の挿画や挿絵のお仕事をいただき…
(どのお仕事も本当に嬉しいのですが、十代の頃から耽読してきた幻想文学の絵を描けたことに感激しました。「文豪ノ怪談ジュニア・セレクション『死』」(汐文社) の編者・東雅夫さんは、三峯神社にご縁が深いのだそうです)
憧れていた絵本のお仕事も出来ました。
「ご縁」「ご利益」とはこういうことなのかな、と思います。
敬意と目標を持ち努力を続ける中で得られる幸運。


出会いや、作品をご覧くださった方からいただく言葉によって、私の中の狼が育つのを感じます。
今後も 憧れと恋心、畏敬を胸に精進を続けます。 
プロフィール
HN:
玉川麻衣
年齢:
46
性別:
女性
誕生日:
1977/05/08
職業:
絵描き
趣味:
酒、読書
自己紹介:
ペン画を制作しています。 詳しくはカテゴリー「プロフィール」よりご覧下さい。

連絡先→tamagawa10@hotmail.com
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