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玉川麻衣の作品、日記、展示等のお知らせです。  新しい作品はカテゴリー「ペン画1」に入っております。 個展 7月:八犬堂ギャラリー(京橋) 10月:ストライプハウスギャラリー(六本木)
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新野直吉「田村麻呂と阿弖流為 古代国家と東北」
大槻ケンヂ「オーケンのめくるめく脱力旅の世界」「神菜、頭をよくしてあげよう」
安野光雅・河合隼雄「人が、ついとらわれる心の錯覚」
河合隼雄「猫だましい」「昔話の深層 ユング心理学とグリム童話」
歴史の謎を探る会「落語でわかる 江戸っ子の暮らしと人情」
安野光雅「空想犯」
開高健「夏の闇」
町田康「猫にかまけて」


感想など。
「夏の闇」…
異国の片隅にひっそりと暮らす男性の日常。
冒頭からおよそ8割方、とてもしんどい。
怠惰、倦怠、閉塞…
それらの濃ゆい匂い。皮膚感覚。
しかし突如、「ベトナム戦争」の存在が、鮮やかに圧倒的に、どうにもならない迫力で…立ち上がってくる。
主人公の男性、同居する女性、街が、夜が明けるように目が覚めるように、その印象を変える。そしてラストの一行。
…このような瞬間を体験すると、本が好きでよかったな、と思う。
やー、小説って面白いなぁ。


「猫にかまけて」…
「猫の手帳」に連載されていた、猫にまつわるエッセイ。
町田節、てぇのかしら、独特の文体が気味よく。
飼い猫に当てられた科白に、なるほどなと思いつつ笑ってしまう。
(「あなたいったいなにを考えているの?わたしが腹の上でまどろんでいるのよ。それをあなたがごそごそ動いたりそんなごわごわの服を着てたんじゃ意味ないじゃない。バカじゃないの?あなたいったいなんのために生きてるの?わたしを腹の上に載せるめでしょ?それをごそごそ動いたりするんだったらあなたなんて生きてる意味ないじゃない。まったく呆れ果ててものもいえない。もう馬鹿馬鹿しくてこんな腹には乗ってられない」とか)
しかし読み進むうちに、私は猫を好ましいと思っているけれども、「猫好き」と称することは出来ないな、と感じた。
「猫好き」には何か私には伺い知れない世界があるように感じる。
なんつぅか、私はそんなに出来ないよ。いろいろと。
(河合隼雄「猫だましい」には、心理療法を行っているとしばしば猫のイメージが、患者の無意識の何かしらかを象徴する形で現れる、とあったけれども…
ここでは別にそれは関係ないのだろうな。思い出しただけ)
(古来から人と猫は密であった、てことかしら。猫は人の精神の懐に入って来やすい位相をしているのかしら)
例えば、ペット、てしばしば、飼い主の精神の一部分…例えばとても柔らかい部分…を引き受けるものなのかしら。
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プロフィール
HN:
玉川麻衣
年齢:
46
性別:
女性
誕生日:
1977/05/08
職業:
絵描き
趣味:
酒、読書
自己紹介:
ペン画を制作しています。 詳しくはカテゴリー「プロフィール」よりご覧下さい。

連絡先→tamagawa10@hotmail.com
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