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玉川麻衣の作品、日記、展示等のお知らせです。  新しい作品はカテゴリー「ペン画1」に入っております。 個展 7月:八犬堂ギャラリー(京橋) 10月:ストライプハウスギャラリー(六本木)
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高尾山は寒かった。


制作を仕舞い自室で軽く飲み、22時頃出発。
魔法瓶に芋焼酎お湯割り濃ゆめを入れて携える。


高尾から高尾山口へ行く京王線のホームから、既に参拝客で賑わっていた。
駅から出ると、殆どの人がケーブルカーの駅に向う。
流れを離れて一号路・表参道コースへ。
こちらは人影疎らである。


点々と灯り。
続く山道。
聳える杉。
杉の幹の直線。あまりに真直ぐ過ぎて見る度に驚く。
葉は闇。幹も頭上で溶けてひと続きの黒となり、夜空を切り取る。
空も道と似た形をしている。
星が痛いほど鮮やかだ。


人々は影だったり闇だったり。
すれ違う数秒にに呼吸・衣擦れ・会話・独り言が聞こえ、影・闇はにわかに人に変わる。
妙に生々しい。
ふと、昔の黄昏=誰そ彼はこれくらいの明るさだったのかしら、と思った。
もう少し明るいかな。


中腹を過ぎた頃、眼下に夜景が広がった。
見事。
いくつかの色の光をガラスのように砕いて撒き散らしたよう。
このあたりからケーブルカーを降りた人々が合流し、出店も立って賑わい出す。
薬王院が近くなると、道の両側に灯籠が灯る。
四天王門を潜ると長蛇の列。
大本堂手前仁王門の下で通行規制をかけている。
ここで待つうちに年が明けた。


寒空に響く除夜の鐘。
生で聞くのははじめてだ。
煩悩と一緒にケガレ・澱みも抜けますように。
なにとぞ絵を、イメージを、ものに出来ますように。


鐘を聞きつつ参拝。
堂内ではお護摩。真言が聞こえる。
その後山頂へ。
夜景に星。下弦の月。
冴え冴えときりきりと痛いほどに。
魚以外の光りものが好きでなく、クリスマスイルミネーションなどはうざい、思うのだが…
この光景は、なんて綺麗なんだろう。
たぶん作為的でなく、あるべくしてあるようにあるからだろう。
現実は、こんなに綺麗でもある。


日の出に合わせて迎光祭があるのだが…
いかんせん寒い。
風を避けるものも暖を取るものもない。
魔法瓶の焼酎も注ぐそばから冷める。
30分ほど下ってまた登ったり、薬王院本殿の階段脇の隙間に這い込んでみたりしたのだが…
どうにも無理である。
初日の出は諦めて下山した。
今年は生除夜の鐘でよしとしよう。


暗さを増したような気のする山道を通って麓の広場に出ると、帰ってきた、という感じがした。
年と年の隙間の、ほんの少し異なった次元。
この5時間ほど、なんていうのかな、自分はただあるだけのものであったような。
よしよし生まれ変わったぞ。
心機一転、頑張ろう。



帰宅して風呂場で、祖母の下トラブルに遭遇。
とうとう来たか。
向き合って行かねば。
現実は、たくさんの顔を持つから飽きないなぁ。
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父退院。
来月4日の予定が、手術後の経過がよいため繰り上げに。


父との折り合いがよろしくないため、日頃互いに接触を避けていたのだが…
今回のことを通して、少し私も頑な過ぎたかも知れないと。
もう少し歩み寄ってみようかと。
見舞いに行くと居心地悪げに早く帰れ、言われるのも気を使っているのかも知れないと。
一昨日、そんなことを思っていたら父から電話。
私のよかった、おめでとう…の言葉を早々に流し苛ついた声で
「請求書がきたの!だからぁ、お金!いつ来るの!?」
手術費用を持って来い、とのことだった。
…切ねぇな。


持って行くと、正月中、母も留守だし互いに干渉を避けようね、と言われる。
…ふん、望むところだぃ。


しかし今日、実際に帰宅してきた父を見たら安心した。


指の削ぎ傷はだいぶよくなった。
しばらくは力を入れると出血したのだけど、それもなくなり、特に触ったりしなければ痛まない。


気付けば大晦日である。
ここしばらく、不眠、風邪、怪我、父のこと家のこと…
なにかと重なりペースが崩れ、制作が進んでいない。
よろしくないぞ。


心身の澱みケガレを払いたい。
今夜は高尾山に登るかな。
フードプロセッサーのスライス機能を使っていて、うっかり、左薬指の先の肉を削いでしまった。


立派な赤蕪があったので酢漬けにしよかなと。
肩が疲労で痛むので横着しよかなと、フードプロセッサーを持ち出し。
取り扱い説明書の類を読む習慣がないもので、適当に使ううちに手が滑り。
「とっ」てな感じの衝撃・手応え…
未スライスの蕪塊は1mほど飛び、指を見ると、丸い筈の指先の左肩が鋭角に、明らかに体積が減っている。
ひぇぇぇぇ。


とっさに口に含み、動揺して台所を歩き回る。
少し目眩がした。
口内に広がる温かい、仄かな塩気。
新鮮な血は生臭くないなと感心しつつ、取り出して患部を見てまたひぇぇぇと含み。
そうだ止血しなきゃと頭上に持ち上げ手首を押さえ。
落ち着いたところで自室に移動。手首をテーピング用テープで括って消毒薬を振り掛け、1時間ほど茫然と挙手。
どぉにか血もどろりと固まりはじめ、痛みも治まってきた。


化膿止めとガーゼを当て、さて、気になるのはもう一方である。
私の欠片は何処。


…フードプロセッサーの刃にひっついていた。
ふっくら炊けたご飯粒くらいの肉片。
白い皮膚の内の薄桃の肉。
患部を見るともっと大きい気がするのに…
時間が経って縮んだのか?
こんなに小さくても「自分の肉片」てすげぇインパクトだ。
トカゲって、すげぇ。


さぁここでどぉしよう。
夏侯惇には及ぶべくもないが人肉を味わっておくべきか?
などとも思ったけど出来なんだ。
怖いよぅ。
生ごみとして回収に出した。


スライスした蕪は夕食にいただいた。
飲酒したらまた出血しはじめたので、手首を括り直し挙手しながら飲んだ。
まだあと1コと半分、あるんだけど…
赤蕪は当分調理したくない。
そしてあと1年くらい、フードプロセッサーは使わないような気がする。

父のヘルニア手術に付き添った。
無事終了。
手術室から出てきたお医者さんが、嬉しげにデジカメ画像を見せてくれた。
見事にはみ出てるなぁ…
赤いもんだなぁ…
「シグルイ」を思い出してしまった。
一夜明けて特に問題もなく、個室から大部屋に移ったらしい。
安心した。


自分の風邪も治った。
心配事がひとつ片付いたのと休んだのとで、神経もだいぶ回復したようだ。
ここ最近、眠ろうとすると鼠が騒いで起こされ…
灯りをつけ、音のしていた場所を確かめてもなにもなく、しかし眠ろうとするとまた…というのを繰り返し…
諦めてそのまま眠ろうとすると、鼠が増えだし、そのうちそれらはなにか別の黒いものに変わってたかられ…
飛び起き、夢であってことを知る、という。
だいぶ病んでいたなぁ。


昨夜は鼠も出ず、まあまあ眠れた。
どこからどこまでが実在する鼠であったのか…
まぁいいや。
とりあえず鼠対策を。
鼠取りと、鼠が嫌がる匂いを出す製品を設置。
少し安心。
ひとつずつ、少しずつ、クリアして行こう。


スーパーの有線で「一万年と二千年前から愛してる~」ゆう歌を聞き…
気になって、帰宅して歴史図鑑を開いた。
B.C.10000~8000年あたりか?
縄文草創期だった。
狩猟採集。縄文土器・竪穴式住居・貝塚…
8000年を過ぎると早期に入り、縄文人が尾張平野に進出するらしい。
因みに古代文明の発生は4000年あたりから。
そうか。
(アニメの主題歌なのかしら?
まぁ本編とは関係ないんだろうな)
気が済んだ。

「悟空道」(山口貴由 秋田書店)1~2巻読了。
あははははは面白ぇ!
いいなぁ少年漫画のこの明快さ。スケール。
辻褄とか意味とか必要とか寄り切り倒す、力、熱、勢い。
「仏契」と書いて「ぶっちぎり」かぃあはははははは。


ふと原典が気になって、「西遊記」(呉承恩 君島久子訳 福音館書店)を読みはじめる。
こちらもえらいこと面白い。
プロフィール
HN:
玉川麻衣
年齢:
47
性別:
女性
誕生日:
1977/05/08
職業:
絵描き
趣味:
酒、読書
自己紹介:
ペン画を制作しています。 詳しくはカテゴリー「プロフィール」よりご覧下さい。

連絡先→tamagawa10@hotmail.com
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