気が付いた

右肩が外れかかっている。

いかんいかん。
休めねば。

（ちくしょうぅ）

また夢

本日も描き出せず。
まだ準備が整わないようだ。
このような時は無理に進めるべきでない。
内なる声に従おう。
（以前無理に進めようとしたら、口が勝手に右手に噛み付いてしまった。容赦なく噛み締めるのでとても痛かった。左手で口を抉じ開けて右手を救出したのだった）


昼間、暴力的な睡魔に襲われて横になったら、夢を見た。
ダンスの夢だった。


薄暗い体育館のようなステージで、中学～高校の頃の私が踊っていた。
その頃通っていたダンス教室で、自作自演した作品二つ。
その振りのひとつひとつを体が覚えていた。
関節の動き。筋肉のうねり。
長いこと忘れていた感覚。


私は演者であると同時に観賞者で、後者の私は足が萎えていた。
客席のパイプ椅子の間を這って移動してゆくと、暗がりから、思い出せないけど懐かしい顔が幾人が声を掛けてきた。



なんだろう。
なにかを感じる。
私は線に囚われ過ぎているのかも知れない。
脳だけでなく全身を使うのだ。
たぶんそういうことだ。


明日は、描き出せますように。

しんどい夢

休憩を摂ったら疲労を知覚してしまった。
腕に力が入らずペンを捌けず。
絵に向かうとひどい恐怖を感じ。
どうやら今日は私の中のお絵描き担当者が不在のようだと、一日茫然と過ごした。


気分が優れず早めに床に就いたのだが、うまく眠れず。
明け方に生々しい夢を見た。


広い何もない空間に、木の模型が建っている。
現在描いている木のようだ。
それは建築途中の建物のようで、所々、というか半分近くが欠けている。
あるはずなのに目に見えない。


やがて、薄らと「あるはずの部分」が浮かび上がってきた。
私の視点は虫のように、いやそれよりも高速で無機質な動きで、幹の前後を縫うようにジグザグに、下から上から舐めるように、移動してゆく。
小さく、大きく、高速で行き来する。
距離を測っているようだ。


木の模型の形を保つのは私の意志と集中力、ということがわかっている。
全力で意志を持ち集中する。
少しでも気を抜いたらすべてが台無しだ。


視点が移動を続ける。
何時終わるのだろうかこの夢は。
全力の集中を続けることは大変にしんどく恐ろしいのだが、模型を崩してしまう方が恐ろしい。
何時まで続くのだろう。


本当に気が遠くなるほど長い夢だった。
拷問のようだと感じたけれど、どこか愉快で、でもやはりしんどかった。
もうこんな夢は見たくない。


この夢が終わるのは、絵が仕上がった時なのだろう。


（先程気付いた。この夢はひとつの突破口を示している！）

疲れた…

体が思うように動かないので、今日は休み。
布団に這い込んで泥のように眠り。
（このとこたぶん緊張から、眠りがひどく浅く絵の夢ばかり見ていたのだけど…休みと決めた途端熟睡出来た。絵の夢も、ちらと二度ほど掠めただけだった）
早めに飲酒。


最近、制作の仕方が変わってきた。
見たものをそのまま描く、ということはなくなり、見て取り込んだデータを脳内でいじってから出力するようになった。
以前は完全に無意識下で行なっていた構図の構成を、だいぶ意識的に行なうようになった。
（というよりも、構成を行なう「お絵描き意識」を隣から見ているような）
おかげで制作のペースをある程度把握出来るようになったのだけど…
ひどく消耗する。
日に平均して2～3度ばかり、失神してしまう。
（本当にぱったり倒れて数十分～二時間ばかり意識が途切れる）
外に出ると風景がすべて線に分解して見え、それが蠢くように感じたり、空一杯に透明な龍が泳いでいるように見えたり…
外出が困難になっている。


しかし、失神するようになってから自殺衝動が起らなくなった。
作品が、以前とは確実に異なり、やっとひとつのスタイルとして固まってきたように感じる。
玉川麻衣という絵描きがやっとここからスタートするように感じる。
…一段階、お絵描き仕様にバージョンアップした、と考えることにしよう。
（母に「画狂人」への道だね、と言われ）


（実は、うまく眠れず線の世界から離れられないのがどうにもしんどく、向精神薬の服用を検討していたのだけど…
私は薬に拒絶反応を起こし易く、以前精神安定剤を服用していた時期の記憶が大部分飛んでしまっていることから、薬によって脳内で組み立てつつある絵たちに悪影響が出ることが恐ろしく、二の足を踏んでいたのだが。
今日は（たぶん休みと認識したから）熟睡出来たので、しばらくこのまま、自分との折り合い・扱い方を探ってゆこうと思う）
（たぶん薬って、体質や相性が重要で…以前服用していたのも、現在服用しないのも、それぞれ意味のあることだと思う）
（生理痛が酷いのに鎮痛剤飲めないのですよ私。ゲロ吐いて倒れるから。きゅぅん）


以前は飲酒すれば「お絵描き意識」が眠って緩むことが出来たのだが、ここ最近は眠らず緩まず冴えざえとしんどいままで、戸惑っていたのだが。
今日はすっかり緩んでいる。
えへへ。
愉快だな。
（そうか。自分の意志で切り替えを行なうことが重要なのだな。当たり前だけど今まで出来なかった）
先日いただいた泡盛なぞ開けてしまおう。


えへへへ。
幸せ幸せ。
（すみませんただの酔っ払いです）

神頼み

私は制作時によく神頼みをするのですが…
（仏壇を拝み、合掌・精神統一してから描きはじめます）
そのへんのことについて、思うこといろいろ。



地獄極楽、六道すべて、人の心のなかに在る。

神仏は自然のなかに在る。

神業とは人の手仕事である。

人は祈らずにいられない。

寺社仏閣は、風通しがよいというか磁場が爽やかというか、独特の気持ち良さがある。
（お稲荷さんは怖いのだけど）
座禅とか滝行とかは、民間療法的な心身の健康法、先人の知恵だと思う。
（実際に血行がよくなります）

宗教美術が好きだ。
（…に好きなものが多い、と書くべきか）
「私が造る」のではなく「造らせていただく」ような、謙虚さ生真面目さから立ち昇る、清冽さ凄味ある種のエロス…
そんな絵を描きたい。



そんなこんなで今日も神頼み。

神様、どうか描かせてください！