トレーニングに目覚めました

先日のこと。
風呂上がりに鏡に筋肉を映し「よしよし育ってる！」とにこにこしているところを、母に目撃されてしまった。
「あなた金剛力士像に憧れてるの？」と真顔で聞かれて、少し考えた。


金剛力士像。好きだけどね。
でも…
でもなんだ。
でもしかし。
考え始めたらひどく面倒になって、とりあえず腹筋運動なぞすることにした。
結論の出ないことをあれこれ考えるのは時間の無駄だよな！
でもまぁ…これから筋肉チェックをする時には周りを確認しよう。
いやぁまったく。恥ずかしかった……



今年の春先から、ジョギングと筋トレを始めたのです。
動機は二つ。
人体を描く際の資料にするために少し絞りたいな、てのと、三十路も後半に折返しさすがに感じられてきた体力の衰えを取り戻したい、てのと。


効果としては今のところ…
一つ目に関しては、自己流でやり方がまずかったのか体質なのか、順調に筋肉が育ち、細くならずに逞しくなってしまい。
女体の資料にはし難いぞまいったね、いっそもっと鍛えて筋肉の資料にする？どうする？てぇ塩梅なのですが。
二つ目に関しては、よろしいようで。
以前よりも少しだけれど確実に、制作をしやすくなったよ！
心身共に制作に耐えられる時間が延びたような気がします。


制作は、地味なのだけれど体力勝負で。
長時間腕を動かし続けることと、集中し続けること。
思い切り高揚した時の、動悸や呼吸や逆上せに耐えること。(いろんなとこから血が出たりするのよ何故か)
また、高揚したらそれときっちり同じだけ落ち込んでしまうもので、悪くなった精神状態をやり過ごして再度浮上すること。
備えればそれなりに違うものだなぁと。


動かし始めたら体の声が聞こえるようになり、なんとなく感じた必要に沿って定まった現在のメニューは、
制作前に、ラジオ体操＋スクワット＋空突き＋バレエエクササイズ。
制作後に、(なかなか毎日はできないのだけれど)ジョギングと、腹筋中心の筋トレ。
わけわからんけどそれなりに、日々が充実しておるよ。
(と言うか時間が足らん！)


とりあえず今は…来年三月の個展までは、「描くこと」を全ての中心・前提に考えよう。
いろいろ諸々を考えるのは、それが済んだ後にしよう。
とにかくとにかく、描くことだ。
自分をどうこうするのは結局自分なのだしねぇ。



でもしかし…
「金剛力士像の真似」とか、宴会芸にしたらウケるかなぁ？


と言って母に、先日よりも充実した上腕筋を見せたらば、「目がしばしばする」と言われた。

顔立ち

龍の顔には、描いている時の自分の顔・絵に対する姿勢が反映されてしまうような気がする。
誤魔化せない。
お手本は頭の中にあるのだものねぇ。


納得のいく顔立ちに描き上げられるように、悔いの残らない制作をしたい。

(no subject)

お？頭の中で「しゅいーんしゅいーんぴー…がー…」て音がするぞ。
今日はもう描くのやめておこう…
龍も白目剥いているしな。

(no subject)

あああ。空を描きたいなぁ。
嬉しい悲しい怖い愛しい…感情たちが飽和し境目を無くし真っ白に空っぽになるまで憧れたい。
砕け散って無に還るように、描きたい。

点

描きながら時々思う。
十年前の私は例えばこのような絵を描きたかったのかも知れない。


十年前、「とにかくどうしても絵を描きたい！「絵」が欲しい！」という思い・衝動に囚われてしまったのだ。
恋に落ちるような。発願するような。
そういえば当時は「何でも描けるようになりたい。総てを描きたい」と単純に望んでいたっけ。
一時はそれを、無知故の無謀だったなと苦笑いと共に思い出していたっけ。
いつの間にか忘れていたよ。


今取り組んでいるモチーフは、「龍虎、天地丸ごと」であり。
まだ仕上げられるかはわからないけれど、とりあえず当時の願いの延長線上にはあるだろう。


此処はひとつの通過点。
充実した点となるように、全力を尽くそう。
「こんなに描きたいのに描けない！(下手過ぎて)」と悔し泣きしていた当時の私に見せてやろう。


(まだまだまったく下手ですけどね。「何処がわからないのかわかりません」が「此処がわかりません」にはなったよたぶん！全力で実践！)