玉川麻衣の作品、日記、展示等のお知らせです。
新しい作品はカテゴリー「ペン画1」に入っております。
個展 7月:八犬堂ギャラリー(京橋) 10月:ストライプハウスギャラリー(六本木)
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高尾山信徒峰中修業会に、参加してきた。
昨年夏に続いて二度目。
信徒でなくてもOK、一泊二日で高尾山薬王院(真言宗智山派)の宿坊へ泊り山伏修業をダイジェスト的に行なう、お楽しみ的要素もある修業会である。
参加者は91名の大所帯(20代~60代くらい)。
(ちょいと集団行動に疲れたけども、)愉快な体験であった。
体験した行は、
○礼拝行
(題目唱えて五体投地、を108回)
○回峰行
(「懺悔懺悔」「六根清浄」と歌うように掛け合いながら山道を登る)
○滝行
○千巻経
(般若心経を50回唱える)
○月輪観
(心を月に見立てて行なう真言宗独自の瞑想)
○写経
(般若心経)
○法話
(入峰修業と大慈大悲について)
○柴燈護摩
野外で薪と柴を焚く、大掛りな護摩
(昨年8月21~23日の日記に、それぞれの詳細やら感想やら書いとります)
久々の滝行はやはり気持ちが良かった。
(滝に打たれると血行がよくなります。荒療治な健康法だと思う)
山道を登りながら去年の自分を思い出して甘酸っぱい気持ちになったり。
(大きな絵を制作中で…祖母のこと家のこと自身のこと…抱えきれずに飽和状態で、救いを求めて登ったのだったわ)
そして今回特に印象に残ったのは、千巻経だろうか。
薄暗い本堂の中、中央で護摩を焚き、周りを橙・黄緑・紫の袈裟を纏った坊さまが囲み、そのまた周りを参加者が囲み…
早いテンポで切れ間なく読経を続ける。
打ち鳴らされる太鼓・楊杖。低音の地を這いうねるような声。香。護摩と蝋燭の炎が揺らぐ。
大声を出し続けるため軽い酸欠となり、雰囲気と相まって、半分眠ったような曖昧で素敵な心持ちとなり…
時折お堂の中を、自分の体内を、何かが走り回るような心地がした。
とらえ処がないような生々しいような感覚であった。
(最近坐禅で度々訪れる曹洞宗のお寺と対比してみると、面白い。
日常生活のひとつひとつが行、とする禅の、清々しい穏やかさ。
密教の呪術的な非日常感。
どっちもヨイなぁ)
印象に残った坊さまの言葉。
山伏の修業は六根清浄に尽きる。
六根=目、耳、鼻、舌、身、意。五感+心。
日常を生きるうちに少しずつ毒が溜まって、それらが曇ってくる。
山・大自然を仏と見立て、その大きな懐のなかで解毒をし、空いたスペースによい心を宿らせて、また日常を大切に生きてください、と。
また、法話にて…
仏教は慈悲と知慧の宗教である、という言葉がある。
慈悲とは例えば、人の悲しみを我がことと感じること。
仏の慈悲には別け隔てがなく、人の慈悲には別け隔てがある。
大自然のなかに入り行をして、その大きな力に包まれることによって、個の意識…囚われていること、思い込んでいること等…を忘れ、大きな慈みの心が沸き上がってくることがある。
例えばそれが仏性なのではないか、と。
(うろ覚えな上に意訳しとりますが)
なるほどなぁぁ。
ここで、何故私はこのように行好きなのだろう、と考える。
とりあえず自分探しやマゾヒズムでないことは確かである。
やはり解毒を、したいのだろう。
ストレスを発散して力を充電したいのだろう。
非日常的空間に身を置くこと、無心となって大きな力に委ねること、行を終えたという達成感…
どれも気持ちの良いものだ。
また、「行者」である間は、日常のしがらみやら役割やら社会的に纏ったものから解放されるわけで。
ふとした時に感じる、なにか大きな力に触れたような感覚も素敵だ。
(酸欠からくる脳内花畑、もあると思うけど、無心になった時に感じる自然の力、というか。
神仏=大自然=大きな力…例えば光、命…でもあると思う)
修業とはとても有効な心身の健康法、先人の知恵ではないかしら。
ストレスは、逃げたり他人にぶつけたりしないで誠実に対峙し毒を抜けば、自身の力となると思う。
私は力が欲しい。
力のある絵を描きたい。
たぶん私は、「絵の神様」に会いたいのだろう。
宿坊の窓より。
薄ら紅葉のはじまった木々が素敵であった。
二日目は霧雨が振り、霞に溶けかけ浮かび上がるお山は、天狗の棲まいそうな風情であった。
蛇足。
昼食時に小耳に挟んだ若い坊さまたちの会話が面白かった。
「○○さん、明王部はやばいッスよ!」
「……?(不審そう)」
「この前△△さんと本堂の補修してたんスけど、△△さん、「稲荷なんてチョイチョイだ(小馬鹿にしたニュアンス)」って…。そしたらその瞬間梯子から落ちて、下にあった柵がケツに刺さっちゃって」
「……(恐ろしそう)」
「だからやばいッスよ、稲荷!てきめんッス!」
△△さんのケツ事情が心配です。
もひとつ蛇足。
一心に法螺貝を吹く坊さまの後頭部は可愛い。
昨年夏に続いて二度目。
信徒でなくてもOK、一泊二日で高尾山薬王院(真言宗智山派)の宿坊へ泊り山伏修業をダイジェスト的に行なう、お楽しみ的要素もある修業会である。
参加者は91名の大所帯(20代~60代くらい)。
(ちょいと集団行動に疲れたけども、)愉快な体験であった。
体験した行は、
○礼拝行
(題目唱えて五体投地、を108回)
○回峰行
(「懺悔懺悔」「六根清浄」と歌うように掛け合いながら山道を登る)
○滝行
○千巻経
(般若心経を50回唱える)
○月輪観
(心を月に見立てて行なう真言宗独自の瞑想)
○写経
(般若心経)
○法話
(入峰修業と大慈大悲について)
○柴燈護摩
野外で薪と柴を焚く、大掛りな護摩
(昨年8月21~23日の日記に、それぞれの詳細やら感想やら書いとります)
久々の滝行はやはり気持ちが良かった。
(滝に打たれると血行がよくなります。荒療治な健康法だと思う)
山道を登りながら去年の自分を思い出して甘酸っぱい気持ちになったり。
(大きな絵を制作中で…祖母のこと家のこと自身のこと…抱えきれずに飽和状態で、救いを求めて登ったのだったわ)
そして今回特に印象に残ったのは、千巻経だろうか。
薄暗い本堂の中、中央で護摩を焚き、周りを橙・黄緑・紫の袈裟を纏った坊さまが囲み、そのまた周りを参加者が囲み…
早いテンポで切れ間なく読経を続ける。
打ち鳴らされる太鼓・楊杖。低音の地を這いうねるような声。香。護摩と蝋燭の炎が揺らぐ。
大声を出し続けるため軽い酸欠となり、雰囲気と相まって、半分眠ったような曖昧で素敵な心持ちとなり…
時折お堂の中を、自分の体内を、何かが走り回るような心地がした。
とらえ処がないような生々しいような感覚であった。
(最近坐禅で度々訪れる曹洞宗のお寺と対比してみると、面白い。
日常生活のひとつひとつが行、とする禅の、清々しい穏やかさ。
密教の呪術的な非日常感。
どっちもヨイなぁ)
印象に残った坊さまの言葉。
山伏の修業は六根清浄に尽きる。
六根=目、耳、鼻、舌、身、意。五感+心。
日常を生きるうちに少しずつ毒が溜まって、それらが曇ってくる。
山・大自然を仏と見立て、その大きな懐のなかで解毒をし、空いたスペースによい心を宿らせて、また日常を大切に生きてください、と。
また、法話にて…
仏教は慈悲と知慧の宗教である、という言葉がある。
慈悲とは例えば、人の悲しみを我がことと感じること。
仏の慈悲には別け隔てがなく、人の慈悲には別け隔てがある。
大自然のなかに入り行をして、その大きな力に包まれることによって、個の意識…囚われていること、思い込んでいること等…を忘れ、大きな慈みの心が沸き上がってくることがある。
例えばそれが仏性なのではないか、と。
(うろ覚えな上に意訳しとりますが)
なるほどなぁぁ。
ここで、何故私はこのように行好きなのだろう、と考える。
とりあえず自分探しやマゾヒズムでないことは確かである。
やはり解毒を、したいのだろう。
ストレスを発散して力を充電したいのだろう。
非日常的空間に身を置くこと、無心となって大きな力に委ねること、行を終えたという達成感…
どれも気持ちの良いものだ。
また、「行者」である間は、日常のしがらみやら役割やら社会的に纏ったものから解放されるわけで。
ふとした時に感じる、なにか大きな力に触れたような感覚も素敵だ。
(酸欠からくる脳内花畑、もあると思うけど、無心になった時に感じる自然の力、というか。
神仏=大自然=大きな力…例えば光、命…でもあると思う)
修業とはとても有効な心身の健康法、先人の知恵ではないかしら。
ストレスは、逃げたり他人にぶつけたりしないで誠実に対峙し毒を抜けば、自身の力となると思う。
私は力が欲しい。
力のある絵を描きたい。
たぶん私は、「絵の神様」に会いたいのだろう。
宿坊の窓より。
薄ら紅葉のはじまった木々が素敵であった。
二日目は霧雨が振り、霞に溶けかけ浮かび上がるお山は、天狗の棲まいそうな風情であった。
蛇足。
昼食時に小耳に挟んだ若い坊さまたちの会話が面白かった。
「○○さん、明王部はやばいッスよ!」
「……?(不審そう)」
「この前△△さんと本堂の補修してたんスけど、△△さん、「稲荷なんてチョイチョイだ(小馬鹿にしたニュアンス)」って…。そしたらその瞬間梯子から落ちて、下にあった柵がケツに刺さっちゃって」
「……(恐ろしそう)」
「だからやばいッスよ、稲荷!てきめんッス!」
△△さんのケツ事情が心配です。
もひとつ蛇足。
一心に法螺貝を吹く坊さまの後頭部は可愛い。
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プロフィール
HN:
玉川麻衣
年齢:
47
性別:
女性
誕生日:
1977/05/08
職業:
絵描き
趣味:
酒、読書
自己紹介:
ペン画を制作しています。 詳しくはカテゴリー「プロフィール」よりご覧下さい。
連絡先→tamagawa10@hotmail.com
連絡先→tamagawa10@hotmail.com
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