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○「図説 日本未確認生物辞典」 笹間良彦著 柏美術出版
○「新訂 古事記 付現代語訳」 角川文庫
○「完訳版 グリム童話集1~5」 偕成社文庫
○「日本人の禁忌 忌み言葉、鬼門、縁起かつぎ…人は何を恐れたのか」 新谷尚紀監修 青春出版社
○「子どものころ読んだおとぎ話37選」 天沼春樹編著 東京書籍
○「恐怖」 筒井康隆 文藝春秋
○「Truth In Fantasy XXXXVII 鬼」 高平鳴海他共著 新紀元社
○「シグルイ 1~8」 山口貴由/原作・南條範夫 秋田書店
○「無次元創刊号 特集・恐怖」 次元社
○「できるかなV3」 西原理恵子 扶桑社
○「営業ものがたり」 西原理恵子 小学館
並べてみるとはっきりわかるな。
このとこ「異形」「鬼」ブームである。
「日本未確認生物辞典」がえらいこと面白かった。
妖怪・幻獣…過去日本に「存在」した、不可思議な奇現象生物たちの記録・伝承を紹介。
遭遇した人々の心理を探る。
読んでいて、「古事記」から生まれた化け物が意外に多いのに驚いた。
古事記は神話の形をした政治の書であり。
そのなかで大和朝廷に敵対する存在は、化け物と貶められる。
古代に於いて、朝廷に平地を追わた集団が野山に住まい…
「土蜘蛛」「夜刀の神(=化蛇)」等と呼ばれ…
狩猟や略奪を行う集団の、カリスマ性を備えた指導者は「鬼」と呼ばれた。
(酒呑童子、大嶽丸、悪路王、鈴鹿御前…)
「鬼」「悪」は、なにかしら「突出した力」に対する恐れ、敬意を込めた称号でもあったらしい。
(対して「童子」は劣ったもの、小さいものというソフトな蔑称だとか。
「小僧」的なニュアンスか?政治的意図や親しみだろうか)
妖怪の多くは、人の自然に対する「恐れ」から生まれていると思う。
その「恐れ」は敬意を含み、仲良くなって共存してゆこう、という愛情を感じる。
鬼も多様な性質を持っているのだけど、その一部は明らかに「人」であり…
政治・歴史の流れのなかで最後は討たれてしまう、反逆者であり。
誇り高いマイノリティであり。
特定の集団・民族にとってはヒーローであり…
むかし達谷の悪路王
まつくらくらの二里の洞
わたるは夢と黒夜神
首は刻まれ漬けられ
アンドロメダもかがりにゆすれ
太刀を浴びてはいつぷかぷ
夜風の底の蜘蛛をどり
胃袋はいてぎつたぎた
(宮沢賢治「原体剣舞連」より
異形は力。
「絵鬼」に、なりたいものだ。
(それでは恐怖とは、人である・人にあらずとは…
また改めて)
連絡先→tamagawa10@hotmail.com