一昨日のこと

午前中、風の吹き荒れる雑木林をうろうろと散策。
観察、スケッチ、撮影。
風に舞う梢をモチーフに連作をしたいのです。
ごうごうと鳴る風、しなりうねる木立に胸が熱くなり陶然とした。
強風に耐える木立はとてもセクシィだと思う。



(昨年秋の落葉が始まった頃、友人と深大寺植物公園へ出掛けたのですが。
徐々に姿を現す枝々に「ぐぉぉ見えかけたまらん！こんなにたくさんどうしよう！！」と大興奮する私に友人が「変質者は捕まるけど変態は捕まらない」という言葉を贈ってくれました。
なんだか、強く生きてゆけそうな心地になりました)


午後、上野へ。
不忍池の畔で柳を観察。
妖怪柳女を描きたいぞー！



そして上野の森美術館にて「写実画壇展」鑑賞。
知り合いの方が出品されていたのですが。
バシッと決まった写実描写、て格好いいなぁ！上手い、ていいなぁ！と感じ入り。
私も頑張ろう！上手くなるぞ！と奮起しました。
大きい絵、描きたいなぁ。


その後、都美術館にて「エル・グレコ展」鑑賞。
ポスターにもなってる「無原罪のお宿り」、すげかったー！
印刷物で見た時には、縦に捻りながら引き延ばしたような画面に「？」だったのですが。
3メートル越の原画の前にしゃがんで見上げたら…
あのほら、角度を付けると縦に縮尺されて歪んで見えるじゃないですか、それがはまって、人物の歪みが気にならずむしろ生き生きとして、「何かしらのありがたい大きな力」がうねりながら昇天してゆくように見えたことです。
今まではその独特のデフォルメが今一つ腑に落ちなかったのですが、これを見て「なるほど参りました！」て心地になりました。
見てよかったー！！


この「なるほど！」と思わされてしまうパワー、て作品に於いて重要なのだろうなと。
それを生むために必要なもの、て何だろう。
情熱、力(画力、精神力、体力…)、経験に裏付けられた自信、とかかなぁ。
…頑張ろう！
とりあえず、何はなくとも体力付けとこ！
力のある絵を描きたいなぁ！



月末からの小品展に出品する二点が仕上がり、久々の現世へ浮かれ出たような一日。
素敵なもの素晴らしいものに沢山出会えました。