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(制作中は、興奮から眠りが浅くなるのか、妙に鮮やかな夢を見ます。
夢を元に、多少創作して遊んでみました。漱石「夢十夜」のまねっこです)
コーティング
夢を見た。
左方から赤ん坊が流れてくる。
ゆっくりと小刻みに停止しながら流れる、灰色のベルトコンベア。その上で、まだ目も開かない丸裸の赤ん坊が仰向けに、短い嗚咽のような息を洩らしながら蠢いている。
ひどく新鮮な皮膚。柔らかで頼りない骨格。全身の血液が透けたようなその赤。
こんなに無垢な肌は、ただ存在するだけで痛くてたまらないのではないかしら。
私の職場は大きな工場の一角にある。
小さな町くらいある敷地の外れに位置する一棟、小学校三つ分くらいの広さの、地上五階建ての建物。その地下二階の一室。地下何階まであるのか私は知らない。
作業場の天井は闇に紛れてしまうほどに高く、前後左右もまた視界に収め切ることが出来ない。
見渡す限り、金属板と管、歯車、滑車等が縦横無尽に巡っている。其処此処に小さな緑や赤のランプが点滅し、機械の作動音が反響する。
作業場所以外の電灯は最低限まで落としてあるのでよく見えないのだが、音の響き方から、かなりの広さであるように思われる。
私の持ち場は私一人である。
日勤の定時となり夜勤の人物と交代する時と、機械に不具合が起こった時にメンテナンス担当の人物がやってくる以外、この階で他の作業員と顔を合わせることはない。
九時から二十時が私の勤務時間である。夜勤の定時は二十時から八時で、八時からの一時間はメンテナンスのためラインが止まるらしい。
週五日、朝八時三十五分に着くように自転車で出勤し、ロッカールームで作業着に着替え、五十分までに持ち場に入る。
業務員用のエレベーターで地下二階へ降りるのだが、下降時間はやけに長く、一体どれほどの距離を降りているのか見当がつかない。
十二時からの四十五分間と十六時三十分からの十五分が休憩時間なのだが、私はそのまま持ち場で過ごしている。持参した弁当を食べ茶を飲み、本を読む。グミや干し梅などの菓子を口にすることもある。
工場内には休憩室や喫煙所もあるが、煙草は止めたし、わざわざ移動する時間も惜しいし、人と接するのは面倒だ。
赤ん坊が私の目の前に来た。
下にあるスイッチを押してベルトコンベアを一時停止する。椅子から立ち上がり、傍らの大釜に向かい、自分の背丈ほどの木箆を握る。 純白で甘い香のする液体を、底から大きく掻き混ぜる。濃度、光沢、滑らかさ、香り…いつも通りだ。抜かりはない。口元が自然にほころぶ。
私は赤ん坊を釜に投入した。
赤ん坊はゆっくりと沈んでゆく。
底に着いた頃合いを見計らって、木箆を動かす。底をこそげるように、ゆっくり丁寧に。箆や鍋肌で赤ん坊が傷付くことがないように。白い液体の表面に赤ん坊が浮かび上がりまた沈む。
繰り返すうちに、赤ん坊の真っ赤な皮膚は白みを帯びて、柔らかな薄桃色へと変化してゆく。
これでよし。
頃合いを見極めて赤ん坊を引き上げる。丁寧に迅速に木箆ですくい上げ、隣の作業台へ仰向けに寝かす。天井から伸びている蛇腹の筒が、三方向から緩い風を吹き付けている。
被膜が乾いて固まる前に手早く、綿棒でもって鼻孔と耳孔と唇を拭ってやる。閉じないように。瞼はまだいいだろう。
筒の角度をそれぞれ変えつつ、丁寧に迅速に赤ん坊を乾かしてゆく。
指の又、耳の後ろ、脇の下、尻の狭間…一通り乾いたら、塵取りくらいの大きさのステンレス製の箆を手に、赤ん坊を作業台から剥がしにかかる。
一番緊張する作業。赤ん坊の背を傷付けることがないように。コーティングが剥がれ落ちることがないように。
以上の作業を静かに抜かりなくこなし、赤ん坊をまたベルトコンベアに乗せてやる。
これでよし。
ベルトコンベアを再び作動させ、心なしか以前よりも穏やかになったような息を吐きながら運ばれてゆく薄桃色のつるりとした赤ん坊を見送りながら、息をつく。
これで大丈夫。君は外界の風に晒されてもひとまずは傷付くことがない。多少窮屈に感じるかも知れないが、なに、このコーティングは君が成長したら自然に剥がれ落ちてしまうよ。
何なら剥がして食べたっていいんだ。格別贅沢なものではないが、手に入る範囲で最良の、誠実なホワイトチョコレートとミルクで出来ているのだから。
全ての赤ん坊は護られるべきだ。 「世界は君を肯定しているよ」という甘やかな呪符。大人になってミルクチョコレートの味を忘れても、鼻孔の奥にその香りの記憶が残ればいい。
全ての赤ん坊をコーティングすることは到底無理だが、私の前に運ばれてきた赤ん坊には、全力で誠実に手際よく、それを行うつもりだ。
夢の中で私は赤ん坊コーティング技師であった。
私は自分の仕事に誇りを持っている。
お越しくださった方、お気に掛けてくださった方、本当にありがとうございました!
展示に参加させていただくと、本当に勉強になります。
視界一杯に新たな課題や目標が見えるようで、嬉しくてたまりません(^-^)
この一月、本当にたくさんのことがありました。
個展とグループ展二つ。
日頃こもりがちな私としては、本当にたくさんの方にお目にかかりたくさんお話させていただきました。
頭も気持ちも飽和状態で目が回ります。
でもこの処理しきれないあれやこれやの主成分は「嬉しい」「ありがとう」「やるぜ」で…
(あとは「酔い酔いでした」て反省とか…(^^;)
早く、次を描きたいなぁぁ。
次の目標は、七夕の頃の「たんざく展」と、夏の「見参」。
あと、新作はないのですがもうひとつ、参加させていただけるかも知れません。
そして来年の個展へ向けて大きめの絵を描き貯めねばな(^^)
うんうん。頑張ろう!
とにかくコンディションを整えよう。
体と頭と心のバランス。
絵にたくさん注げるように、魂の力を増やさねば!
新たなスタート地点に立っているよな心地がします。
一歩一歩、地道に全力で誠実に。
私は前へ向かっている。
たくさんの絵が、私に描かれるのを待っている。
頑張ろう!!(^-^)
ツイッターに投稿したもの+少し。
牛鬼、来た。 どす黒く燃えたいなぁ。
今は龍や妖怪や鬼を描いて…
六十代くらいになったら仏を描きたい。
(私にとって鬼とは「誇り高いマイノリティ」。
人と共存することもある妖怪よりも、幾らかパワフルでやんちゃな存在で。
破壊…打開…と展開したらいいな、などとね。そろそろ挑みたい。)
発熱中。ものを考えると目が回るぞぅ(*_*)
知恵熱かしら。ひ弱な頭め〜〜
いろいろいろいろぐるぐるぐるぐる考えるのだけど、行き着くところはやはり同じで。
力がほしい。
受け止めたい。肯定したい。
「大丈夫だよ」て言いたいな。
力があれば出来るはずだ。
いつでも元気ではいられない。
でも、明日の私は今日より元気。
大丈夫。
よし。寝よう(^^)
大きな渦の夢を見た。
空一杯、灰色に渦巻いていた。
やがて遠心力によって光と影が抽出されて、光が一片飛び出した。
長い長い時間をかけて、光と影の折り合うあたりは大きな鳥の姿となり、一片は小さな女人の姿となった。
次の鳳凰図と小品・飛天の構図が決まった。
下は向かない。絶対負けない。
努力あるのみ。向上するのみ。
…なんだかね。
疲れがなかなか抜けません(*_*)
思えば昨年の秋頃から常に「〆切!」とばかり考えて半泣きで走っ
食い縛り過ぎて前歯の厚みが半分ほどになり、二本の神経が死にま
自慢の前腕筋は一段と逞しくなりました。
時々髭が生えます。
お絵描きはいろいろと減ったり増えたりします。
そろそろまた走りだしたいのだけれどね。
絵の構想は次々溢れて止まらないのだけれどね。
体はだいぶ回復したのだけれど、脳ミソが(T_T)...
ものを考えるときつめの頭痛・目眩に襲われますよ。
私の弱点は頭のようです。
知恵がないぶん気合と根性!て思っておるのだけどね。
そもそも起
頭、てどうすれば強くなるのでしょう…
糖分摂ればいいの?糖分て酒じゃだめなの?
また滝行でもするか…
いやたぶん、次の制作にかかれば元気になるな!
大丈夫(^‐^)
「ACT小品展 2014」
2014/4/22(tue)-5/4(sun)
11:00-20:00(最終日は17:00まで)
The Artcomplex Center of Tokyo
(最寄駅は信濃町・四谷三丁目)
http://www.gallerycomplex.com/schedule/ACT145/sp.html
先日個展を開催させていただいたアートコンプレックスセンターにて、サムホールサイズ限定の小品展です。
出品者67名、134点の大ボリューム展。
大好きな作家さん方とご一緒させていただけて嬉しいです(*^^*)
作品はオンラインショップでもご購入いただけます。
個展で展示した小品二点、出品いたします。
…どうでもよい話なのですが。
下の絵「狐媚」シリーズ、私は「エロ狐」と呼んでおるのですが。
個展の際「空港で見つかったら確実に没収される」とのお言葉をいただいてやけに嬉しかったです。
そうたいしたものは描いていないのだけれどね(^^)にやりにやり。
一応私なりに「エロ」に挑んだシリーズなのですが…
気に入ってくださる方が、男性・女性同じくらいいてくださったのが、また嬉しいです。
きっと狐ちゃんが間抜けだからだな(^^)
(化けきれていないしサイズやらいろいろ残念だけど、本人(?)は「最高に色っぽい」と思っているのです(^^)
絵が二点仕上がった。
次の絵たちが間欠泉のように次々溢れてくる。
目をきらきらさせて、獲物を狙う猫科の獣のような仕草で、私の魂を狙っている。
好きなだけ食らうといいよ。
全部、描くよ(^^)
二ヶ月半振りの休日。
グループ展〜個展〜グループ展。
毎日本気で必死だったよ。
早く次を描きたいけど今日は休もう。つぅか動けん。
打ち上げられた難破船になったよな心地がするよ。
嬉しいことがあったからにやにやしながら寝込みますよ。
明日からまた新しく走りだそう。
瞼の裏で胸の内で次の絵が暴れている。
早く次を描きたいなぁ。
鬼、描きたい。鬼!
今年に入ってから展示続きで…
1月の「アートのチカラ」展、2月の「KOWAII展」、
今月は個展と開催中の「♡Animals展」。
日々「うきゃぁぁぁ」と半泣きで走っておるよな心地です。
「きつい」も「嬉しい」も度合いが大きく。
これって幸せなことなのだろうなぁ。
今は頑張り時。嬉しいな。頑張ろう!
幸せなことに「♡Animals展」に出品させていただいた新作二点はご購入いただけまして…
龍虎図、鳳凰図、怨霊図に続いて月光龍図もイギリスへ渡ることになりましたよ(T_T)
神獣図を描く時には「日本の力を誇りたい」という気持ちもあるもので、本当に嬉しいです。
先日の個展でも、本当に素敵な方々にご購入いただけまして…
なんて幸せな作品たちだろうと(T_T)
この幸せをパワーに変えて、頑張ろう。
さて明後日から「ACT小品展」が始まります!
(しまった告知がまだだった(T_T)
次は6月の「たんざく展」ですよ!
(納品が三週間後でのぅ(^^;)
8月の「見参展」、来年の個展の準備も始めますよ!
頑張ろう!!!
連絡先→tamagawa10@hotmail.com