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玉川麻衣の作品、日記、展示等のお知らせです。  新しい作品はカテゴリー「ペン画1」に入っております。 個展 7月:八犬堂ギャラリー(京橋) 10月:ストライプハウスギャラリー(六本木)
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谷川俊太郎「夜のミッキー・マウス」中の「なんでもおまんこ」という詩に、すんげぇ感動した。


なんでもおまんこなんだよ
あっちに見えてるうぶ毛の生えた丘だってそうだよ
やれたらやりてえんだよ



続いて空・風・花・大地への痛いくらいの欲情(?)が綴られる。
やっぱりすんげぇなぁ。
谷川俊太郎ってすんげぇなぁぁ。


今の季節、枝をあらわにした桜並木を見上げつつ歩くときに沸き上がる、衝動。
雲を目指して歩き、惜し気もなくその筆舌に尽くせない造形を崩し造り流れ近付く分だけ遠ざかる、その雲に対峙して湧く涙。
この世のすべてを喰らい咀嚼したい。
一緒に喰らわれ咀嚼され交わりたい。
甘く痛く激しく快い…


そうか。まんこだったのか。


まんこを描いたことが、1度ある。
4年ほど前に、水彩で、山羊と羊と女体と一緒に。
激しく幸せな制作だった。
その絵は渋谷区にお住まいの方に嫁いだ。
元気にしてるかなぁ。
また描くこともあるだろう。


出産を終えたばかりの友人から聞いた話。
出産にあたって切り拡げたそこを麻酔なしで縫われ、「雑巾の気持ちがわかった」と。
この人には一生適わない、と思った。
私はおそらく出産をしないので、「ぼろ雑巾のようになる」ことは度々ありそうだけど「雑巾の気持ちがわかる」ことはないと思うのだ。
ははーー…っ(ひれ伏し)


中学生の頃に出会い度々読み返している、サリンジャー「ライ麦畑でつかまえて」(野崎孝訳)中に、主人公が妹の通う学校内の「オマンコシヨウ」という落書きに憤慨するシーンがあり、ちょっとした疑問と共に印象に残っていたのだが…
(校内に複数あり、「かりに百万年かけて消して歩いたって、世界じゅうの「オマンコシヨウ」は半分だって消せやしない」と絶望するのだ)
村上春樹「そうだ、村上さんに聞いてみよう」を読んで、それが原書では「fuck you」であると知った。
そうかなるほど…
翻訳する際に方言・駄洒落・卑猥語はとても厄介であり、その事情は時代によってどんどん変化するものであるのだと。
なるほどぉ。


しかしまんこ、と聞いて私が一番に思い出すのは、西原理恵子「朝日のあたる家」中のこういちくんの台詞である。
貧困と悲惨で煮染めたような娼婦たちが、明るく開けっ広げに逞しく生きる様に、幼い日の不良少年が呟く。
「まんこってすげえや」


すんげぇなぁぁ。まんこは。


真顔でまんこに思い巡らす早春の宵。
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最近読んだものたち。


西原理恵子「ものがたりゆんぼくん上・下」
柳蒼次郎「異形の者」
藤沢周平「春秋山伏記」「夜に消える」
山本周五郎「松風の門」「与之介の花」「赤ひげ診療譚」
柴田錬三郎「心形刀」
夢枕獏「陰陽師 付喪神ノ巻」「 対極ノ巻」「 飛天ノ巻」「平成講釈 安倍清明伝」「ものいふ髑髏」
町田康・いしいしんじ「人生を救え!」「人生を歩け!」
村上龍「私は甘えているのでしょうか? 27才OL」
吉村昭「海馬」
明野照葉「輪廻」
島村匠「芳年冥府彷徨」
鶴見俊輔「アメノウズメ伝 神話からのびてくる道」
杉浦日向子「ウルトラ人生相談」
村上春樹「そうだ、村上さんにきいてみよう」


読書はよいな。キモチイイな。
制作を休んだ間は解禁にしたのだが。
眼精疲労が深刻だから、またしばらく控えめにせんとな…
漫然と読むのを止めて、どうしても読みたいものだけに絞ろう。

少しずつ、視覚や神経がお絵描き仕様に変わってゆく。戻ってゆく。
散らばっていた精神・肉体・世界が、少しずつ集まって形を成しはじめる、感覚。
よしよし生きてるぞ。
筆を止めると、深い水の底に沈んでいるような…
自分が緩やかに死につつあるような気持ちになる。
たぶんその通りなのだと思う。
二日半寝込み床を払ったところで月のものが来たため、まとめて休養を摂ることにした。
気合いやらやる気やら思考やらのスイッチを切ったら、がしゃっと、心身のたがが外れる音がした。ような気がした。


粥を食し(白粥+ゆかりが気に入り)、神経痛と月経痛に「痛たたた」言いながら散歩し、読書。
時代小説を中心に読み耽る。
時代小説は程々にファンタジーなので、程々に現実逃避するのによい。


今なにかを考えても悪い方へ向くばかりだろう。
問題も課題もいろいろあるが、とにかくひとまず回復せねば。


窓から庭を眺める。
銀杏の枝が棕櫚の葉がゆるゆるとそよぎ、光も蔭もゆるゆると動く。
時折野鳥がやって来て、枝に止まり枝を渡りまた去る。
雑多な思いやら記憶やらがぷつりぷつりと泡のように湧いてくるが、捕まえたり纏めたりせずに、そのまま流れるに任せている。
(考え過ぎない思い詰めないとは、こんなことを言うのかしら)
(そぉいや考え過ぎを、医者に止められていたっけ)


もし私がいなくても、この風景はなにひとつ変わらないだろう。
そう思うと安心だ。
しかし私がいなければ、この絵は絶対に完成しない。これはとても心強い。
意味も因果も人の心だのぅ。なむなむ。


とにかくとにかく回復せねば!
熱が出た。
なにも考えずに一日眠った。


気付いたら雪が積もっている。
プロフィール
HN:
玉川麻衣
年齢:
47
性別:
女性
誕生日:
1977/05/08
職業:
絵描き
趣味:
酒、読書
自己紹介:
ペン画を制作しています。 詳しくはカテゴリー「プロフィール」よりご覧下さい。

連絡先→tamagawa10@hotmail.com
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