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玉川麻衣の作品、日記、展示等のお知らせです。  新しい作品はカテゴリー「ペン画1」に入っております。 個展 7月:八犬堂ギャラリー(京橋) 10月:ストライプハウスギャラリー(六本木)
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なんだかいろいろたまってるんだか減ってるんだか…
箍が劣化しまくった桶のような心持ちなもので、一日休養することにした。


昼下がりに航空公園へ出掛け、少しずつ紅葉また落葉が始まり枝の姿をあらわしつつある桜の下でビールを飲む。
えぇぇ枝っぷりだのぅ。ほれ、もっとよく見せてごらん。恥ずかしがらんと、ほれ、ほれ。隠しても想像しちゃうぞぅ。
などと。心中で静かにセクハラしつつ。


やけに幸せ。



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先日寝込んだ折に読書が出来たよ。うふふ。


井上ひさし「道元の冒険」「新釈 遠野物語」
澁澤龍彦「私のプリニウス」「ちくま日本文学全集 澁澤龍彦」
富岡直方「日本猟奇史 江戸時代篇2」「同 明治時代篇」
INAXギャラリー「ガウディのフニクラ カタルーニャの曲線」
都築響一・木俣元一「フランス ゴシックを仰ぐ旅」
横田健一「観音信仰と民俗」
八代目林家正蔵「正蔵一代」
さの昭・石川武志「アジアの奇祭」
田中龍雄「部落に伝わる根っこ話・第一集 被差別部落の民話」
西海賢二「近世のアウトローと周縁社会」
しりあがり寿「しりあがり寿の多重人格アワー」
合田一道「復刊選書5 日本の奇祭」


感想など。
「新釈 遠野物語」…
面白い。河童とかオシラサマとか、あの数行の簡潔な描写から感じる気配や匂い…もしかしたらこんなエピソードが基になってたりするのかな?て想像するよなあたりを巧いこと突いてくれるのです。
物語として読みやすく楽しめるのだけど、舌の上にざらりとした不気味さが残るような…
河童の話とか本気で怖ぇよ!

「日本猟奇史」…
昭和7年に発行された「日本猟奇史」を現代表記に直して時代毎に全4巻に分冊されたシリーズ。
当時の随筆や新聞・雑誌等から蒐集された、ちょっと不思議な三面記事的あれこれ。
奇人変人、超自然現象、狐狸譚幽霊譚、エログロ…少し前にあったオタマジャクシ降下とかもきっと蒐集されるのだろな。
簡潔に淡々と並べられるので読みやすい。
杉浦日向子・池波正太郎がここからヒントを得たのだな、てエピソードもあったり。
江戸篇の方がファンタスティック。

「ガウディのフニクラ カタルーニャの曲線」…
あの曲線、強烈なリビドーの奔出に見えるよ…

「正蔵一代」…
明治生まれの落語家・昭和の名人の自叙伝。
長屋、奉公、芝居、遊郭…落語に出てくる風景はかつて日常としてあったのだなと。もっと現代から遠く隔たっているようにイメージしていたのだけど、著者は実際にそのなかで育ち…戦争、大震災、同時代の大勢の落語家たちが、世に出ていったり足踏みしたり道を違えたり行方不明になったり…
すべてが同じ調子ですっきり飄々と語られる。
やぁぁ。敵わねぇですよまったく。一度でいいから生で噺を聴いてみたかったぜ!

「部落に伝わる根っこ話・第一集 被差別部落の民話」…
まえがきより「むかし、岐阜県下の被差別部落で起こった数々の出来事を、厳しい社会疎外の狭い枠の内側だけで、幾度も繰り返し繰り返し、親から子へ、子から孫へと語り伝えてゆくうちに、やがて元の話の枝や葉がとれて幹がなくなり、最後には土の中の根っこだけが残って生きつづけてきた」
胸を抉られる、とはこのことか。
平易な言葉で穏やかに淡々と綴られるから余計に。
世の中には自分が知らないこと…知らない世界・事実・問題・事情…がたくさんあるのだということを、せめてそれだけでも自覚したいと思う。
一気に読み上げたのだけど、第二集に掛かる勇気がまだない。
夜、制作していたら、絵の上に羽蟻が。瀕死の様子でふよふよしている。
近くで婚儀があったのだな。
気にせず制作を続けたら、一匹また一匹と集まってきて…
合計5匹でふよふよされて、なんだか泣きたくなった。
蟻、キライなんだよぅ。


明け方、今度は右肘から先が地面に貼り付いて離れない夢を見てうなされる。


スケッチに出たら、近所の一軒家の庭先の柵(下に車が付いてアコーディオン式に開閉する金属製のあれ)の間から、野良猫が出てくるところに遭遇。
前足がこちら側の地面に付く瞬間に目が合い、猫は慌てた様子で引っ込んだのだけど、後頭部を柵に当ててしまい…
がいぃん、と景気のよい音が響いた。
猫は何食わぬ顔でゆっくりと歩き去ったのだけど、角を曲がりきる直前にたたらを踏んだ。
我慢してたんだな猫。
相当痛かっただろ猫。


素麺に焼き茄子・茗荷・生姜を乗せて食したら大変によろしかったよ。


(お。今日はなんだか日記っぽいぞ)



少し前、初めて意識して落語のCDを聴き、感動。
こんなに素敵なものを今まで知らずにいたなんて…!とりあえず100話、聴いてみよう。何かが見えるかも知れない。と思い立ち。
図書館に通って手当たり次第に鑑賞しておったのだけど、この度達成したのです。
以下メモ。
()内は感想。
聴いた順に書き足したので、シリーズものの番号はランダム。
同じ噺でも演者によってかなり違うので、別個のものと数えました。


立川談志 ひとり会 落語CD全集(…昭和40~42年頃、談志30才あたりの録音。なんつぅか、異様に勢いがあって間が気味よく…セクシィです。才気のエロス)
第四集
「野晒し」
「蔵前駕籠」
「大工調べ」(…親方の捲し立てが気持ちいい~)
第二集
「へっつい幽霊」
「鉄拐」(…支那の国・上海屋だって。仙人が主人公。面白い~!シュールで好き)
第八集
「長屋の花見」(…長屋の衆の掛け合い、どぉにも気味がよいです)
「田能久」
第九集
「ろくろっ首」
「淀五郎」
第七集
「西鶴一代記」
「夢金」(…音だけ聞いてると本当に二人くらいいるとしか思えない。すげぇ~)
「十徳」
「山号寺号」(…とんとん落ち。テンポが堪らなく気持ちいい)
第六集
「天災」
「武助馬」
「黄金の大黒」(…「長屋の花見」の長屋が舞台。サゲがかわいいよぅ)
第三集
「三方ヶ原軍記」
「鼠穴」(…ふと、現実には夢が覚めないのだろうなと。この方の噺には現代を思うことがあります)
第一集
「宿屋の富」
「らくだ」

怪談噺・幽霊噺集成
八代目林家正蔵(…几帳面で品のある語り口に只今夢中。恋かしら)
「どくろ柳」(…サゲの後、急にがつんと寒気が来る。これではまったです)
「耳なし芳一」(…泣いちまったよ。主人公は芳一でなく平家の亡霊たちであるように感じた)
「真景累ヶ淵―豊志賀の最后」(…「累ヶ渕」の後日談。なんとも陰惨な人間関係。「真景」とは「神経」なのだとか…幽霊は神経の作用、て。人の弱さ狡さ、罪悪感、因果因縁…何かが出そうな空気、もしかしてあれ幽霊?て不穏が怖くて堪らない)
「―水門前の場」
「―お累の自害」

五代目古今亭今輔
「死神」(…「笑ウせぇるすまん」のルーツはこのへんかしら、て思った)
「もう半分」(…なんて悲しい話なんだ!サゲで少しだけ和むよな(どうしようもないリアルさから離れるから)、突き落とされるよな)

桂小文治
「たちきり」
八代目三笑亭可楽
「反魂香」

NHK落語名人選92
八代目林家正蔵(彦六)
「牡丹灯籠 幸手堤」(…哀しいのぅ~。幽霊より何より人の心が怖いやねぇ)
「ざこ八」
同43
「生きている小平次」(…怖ぇ…すげぇ怖いよ!恐怖の構造、幽霊の位相。人の心の弱い部分に宿るのね)
「穴どろ」(…夫婦喧嘩や酔っ払いの描写が、ちょっと可愛くてちょっと哀しい。愛おしくなっちゃう)
同91
「傘と赤い風車」
「こんにゃく問答」

同39
六代目春風亭柳橋
「星野屋」
「小言幸兵衛」

同83
五代目古今亭志ん生(…語り口にあまり馴染めず。見た方がよいのかなぁ)
「井戸の茶碗」
「天狗裁き」

同41
六代目三遊亭円生
「八五郎出世」(…笑い、庶民感覚の気味のよさ、ちょっとした泣き…バランスがよく。うまいなぁ~)
「夏の医者」
同40
「浮世床」(…きっと音声だけでなく見た方が面白いのだろうなぁ)
「樟脳玉」(…なんか好き)

同48
五代目柳家小さん
「うどん屋」(…夜気、夜鳴きうどん屋の湯気灯り、酔っ払いの息づかい…がリアルに感じられ。やっぱりすごいなぁ)
「化け物使い」(…化け物がかわいい…間接描写の妙!人が想像する順番や速度が過不足なくぴたりと押さえられているのだろうなぁ)
同49
「禁酒番屋」
「長屋の花見」

同22
十代目金原亭馬生(…この語り口。脱力系、なのかしら。私はよくわからん…て思ったのだけど、YOU TUBEで動画を見たら面白かった)
「富久」
「王子の狐」

同36
三遊亭金馬
「堪忍袋」
「一目上り」
「雑俳」(…ご隠居と八つぁんが本当に楽しそうで嬉しくなっちゃう)
「小言念佛」(…あはははこれ好き)

三代目三遊亭金馬名演集12
「高尾」
「近江八景」
「夏どろ」
「たがや」(…江戸庶民の武士階級に対するレジスタンス。洒落にならん状況を笑い飛ばすパワー!)

六代目三遊亭圓生名演集
「大山詣り」
「首提灯」(…シュール。面白い~!)

正蔵改め林家正蔵名演集6
「しわいや」(…小噺集。寝る前に聴くと和みます)
「磯の鮑」

隔週刊 CDつきマガジン 落語 昭和の名人決定版 10
八代目林家正蔵(彦六)壱
「中村仲蔵」
「鰍沢」
「あたま山」(…これも小噺集。シュールでシンプルで…すごいよなぁ)
同弐
「怪談牡丹灯籠~幸手堤」
「傘と赤い風車」
「伽羅の下駄」

ビクター落語 八代目林家正蔵 3(…85才の頃の録音なので、「じぃちゃん…!」と手に汗握ってしまいます。ある意味スリリング。でも入眠効果も抜群)
「永代橋」(…この口調(木久翁さんが真似っこされてるのはこの頃の口調なのだなぁ)でそそっかしい人(=大ボケの人)同士の掛け合いをやられると、大層スリリング)
「蔵前駕籠」
「穴子でからぬけ」(…与太郎も迫力)
「やかん」
同4
「ぞろぞろ」
「紫檀楼古木」
「しわいや」
「権兵衛狸」(…この口調で「これは私が心安い狸から聞いたんだから…」と言われたら、冗談とは思えない)

特選落語名人会 林家正蔵(八代目)
「宿屋の仇討ち」(…江戸っ子三人の仲良しっ振りがかわゆくて)
「年枝の怪談」

同 古今亭志ん生(…遊郭の、幾らか陰り湿りを含んだ空気を感じます。きっとこの方はお客の視点からの吉原を、八代目正蔵はその辺りで生活する人々の視点からの吉原を(ご両親が牛太郎や遣り手をされていたそうで)、リアルに描写されているのではないかしら)
「首ったけ」
「付き馬」

志ん朝復活 色は匂へと散りぬるを と
古今亭志ん朝(…なんつぅか色っぽいと思います。王道の色気)
「おかめ団子」
「茶金」
同 へ
「碁どろ」
「お若伊之助」
同 り
「品川心中」(…面白い~!)
「抜け雀」

落語名人会18 古今亭志ん朝
「三軒長屋」(…これも面白い!)
「羽織の遊び」

寄席の噺 ホールの噺 古典落語の巨匠たち
六代目三遊亭円正
「安産」
「がまの油」
「火事息子」

上方落語特選 笑福亭仁鶴 第二集
「七度狐」
「三十石」

五代目古今亭今輔落語集 一
「峠の婆さん」(…素敵な婆さんキャラ。この婆さんは、例えば志村けんのコントとか青島幸男のいじわるばあさんとか…男性視点の、ある意味マドンナ・菩薩であるのだろうなぁ)
「葛湯」
「馬の田楽」
「藁人形」

YOU TUBEで見た。
十代目金原亭馬生
「親子酒」(…酔っ払い振りがかわいい…)
八代目林家正蔵
「五人廻し」(…仕種は地味なのだけど、手先まですっきり伸びて綺麗。踊りを好まれたらしいけど、上手だったのだろうなぁ)
「中村仲蔵」
桂枝雀(…ネジ巻きがついていそうなアクション。外国の人に受けるのも、なるほど)
「時うどん」
桂歌丸
「化け物長屋」
古今亭志ん朝
「たがや」(…サゲの掛け声がすごく気味いい)



制作が終わって落ち着いたら、寄席に行こう。うふふ。
昨日は久し振りによくペンが乗り、失神するまで描いた。
(興奮し過ぎるみたいで…)
今朝方、両手の甲の上にエンタシスの柱が建っている夢を見てうなされた。
夢、というか、意識はとうに目覚めているのに柱ばかりが何時までも消えなくて重くて、とても怖かった。
手が疲れているのだろう。
聖堂とか神殿とかそんなイメージで描きたいと思っている所為もあるかも知れない。


テレビで「カンフー・ハッスル」を観賞。
面白かった~。少し感動してしまった。
やり過ぎ振りが清々しく、恋とか情とかウェットな部分がさらっとリリカルに流されるのも好みです。
わかりやすくて面白い、て素敵だな。
プロフィール
HN:
玉川麻衣
年齢:
47
性別:
女性
誕生日:
1977/05/08
職業:
絵描き
趣味:
酒、読書
自己紹介:
ペン画を制作しています。 詳しくはカテゴリー「プロフィール」よりご覧下さい。

連絡先→tamagawa10@hotmail.com
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